最近マンションの話題になるとよく耳にするようになった言葉に「リノベーション」があります。中古マンションに手を加えることですが、ではリフォームとはどこが違うのでしょうか。まずリフォームとは、一言でいうと原状回復です。築20年を超えると、きちんと掃除していても、キッチンとかバスルームなどの水回りをはじめとして、どこかしら古びてくるものです。
壁紙も日に焼けたりしてくすんでいたりもします。これを新築の頃と同じようにできたらなと思って業者に頼み、壁紙やフローリングの張り替えや、キッチンシステムやバスルーム、トイレの交換などをするのが、リフォームです。これに対しリノベーションでは、原状回復以上の付加価値を付け加えたり、場合によってはもっと大きく変化させることもあります。具体的には、マンションであれば間取りや建具を変更したり、単なるクロス張替えではなく調湿脱臭機能のある壁にするとか、キッチンやバスルームにしてもおしゃれなデザインや最新機能の付いたものにするなどです。
また、古民家を購入して、電気ガス水道などを整備したり現代的な設備を備えることで、新築一戸建てを建てるよりも、味わいのありかつ住みやすい家を低コストで作ることも可能です。立地条件から言っても、都心にしろ郊外にしろ、住みやすい場所から家が建てられていくわけですから、希望する立地条件にはすでに築30年等の物件があることが多いです。そこで、そうした古い物件に、耐震工事も含め自分の好きなように大規模な改良を施して、理想に近い物件にすることも、リノベーションの醍醐味と言えるでしょう。