住宅の傷みを修復するだけでなく、さらに快適に暮らせるように設計や施工を見直すことがリノベーションです。住宅の構造部分に比べると、壁材や床材などは経年劣化しやすいです。設備機器類は生産終了に伴って交換用の部品が入手できないこともあります。築年数に関係なく、現代の感覚で暮らしやすい住まいにすることがリノベーションの目的と言えます。
大胆な間取りの変更や、天井の高さを変更するなどの改善も可能です。リノベーションを行うには、設計図が必要になることが多いのも特徴です。リフォームの場合には、新築時の設計図を参考にしながら損傷箇所を修繕します。設計図が紛失されていると、作り直すこともあります。
リノベーションは新築時の設計図の有無に関係なく、新たに設計図を作成し、すでに存在している柱や梁を基軸にして住まいを完成させます。大胆な間取りの変更だけでなく、耐震面で補強することも可能です。住宅をクレーンで吊り上げて、コンクリート基礎と住宅の土台の間に免震構造を追加することも可能です。思い切ったデザイン変更が可能ですから、子供の独立で家族構成が変化した場合にも役立ちます。
子供部屋の壁を撤去して、他の部屋と繋げて広い空間を生み出せば、将来的な介護リフォームにも対応しやすくなります。リノベーションは一度で完成させるだけでなく、将来的に改善の余地を残すことも可能です。家族構成の変化や、家族の年齢に対応して、柔軟に改善できます。